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2012年6月30日土曜日

伝統加賀友禅工芸展

昨日ブログで書いた、「伝統加賀友禅工芸展」(業界内通称 「保存会」)に行って来ました。

朝から、着物を着るのにもたついて、なんと1時間半もかかってしまいました。

夏着物は、ふわっと軽く、すべってしまって、どうも決まらない。
長襦袢を着て、着物を着るまでに、もう汗だく。(首元の襟周りにタオルをはさんで・・・)
夏帯もうまく締まらなくて、ぶかついている。(この帯、何度も締めているのに、こんなにゆるんだかなぁ)
なんとか形になったと思ったら、夏用帯締めもきゅっとうまく締まらない。
たれ先が落ちてくる気がする・・・。
(その間、また、顔から汗が噴出す。)

帯締めを別のに替えて、やっと着付け終わり。
着物を着ない人には、なんのことかわからないでしょうね。

とにかく、出かける前に、疲れてしまいました。

着物を着て外に出ると
しゃきっとします。
姿勢がよくなります。
チラチラ人の視線を感じます。
でも、駐車場のおじさんが優しい。

今日は、かなり暑い日で、午前中はまだ風があったのですが、お昼ごろには、湿度が上がり、蒸し暑くなりました。

そして、肝腎の保存会「伝統加賀友禅工芸展」は、
力作が並んでいました。
担当の先生方に挨拶をして、目礼して、
ゆっくり観ながら、一般の着物を着る方たちの会話に耳が向きます。

作り手と着る人との意識の違いを感じる時ですね。

着ることを考えると、展示会に出るような総柄(全面に柄がある)は、お洒落じゃないですね。
「どこに着ていくの?」
「紬の訪問着なんて、着る場所がない」
「この柄の季節は?」
実際に着た時の自分を想像しながら観る人たちの当たり前の言葉に、作り手は、もっと耳をかさなければいけないと思います。

そして、作り手の私は、もう少しいろいろな決まりごとに縛られずに、自由に着物を着て欲しいと思うのです。
「これ、どんな技法で染めているのかなぁ」とか、
「楽しそうに作っているなぁ」とか。
「柄多くても、少しぐらいお洒落じゃなくても、余分な物描きたぁーい」
作り手視線でも観てしまうわけです。

毎回毎回、自分の中でいろいろな矛盾をかかえながら・・・・
何を作ったらいいのか、年々わからなくなります。

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