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2012年1月22日日曜日

「糸の詩」 森麗子作品集 2


表紙に書かれた詩

〈手づくり〉はあったかい。
そして なんて素朴な・・・・・
文明がとっても進んだら
〈手作り〉は忘れられてしまうだろうか・・・・・。
木が削られてー
信じられない美しい形ができる。
土が捏ねられー
やわらかい 親しみのある形が生れる。
糸が、布が、金属(かね)がー
人の手に触れると
其処で、
人と切っても切れない
心の通ったものになる。
〈手づくり〉の不思議な美しさが、
心に直に(じかに)迫ってくる。
〈手づくり〉は 生活の〈地〉に生れ、
心ゆたかな〈生活〉の中で、育ってゆく。

・・・・・後略・・・・・



「風が行く」


「風が行く」

市の中にいると
ビルの中にいると
風の事をすっかり忘れていることが多い
風が吹く風道には
原っぱや畑が多い
太陽も星も花も友達だ
そりゃ砂塵はいやだけど
風の唄や
風のささやきは愉しい
木の実がどの位みのったとか
となりの山に雪がやって来たとか
風の便りにはウソがない




「北国の早い春」

「北国の早い春」

風はまだつめたくても
早い春は岸によせてくる
昨日は花が一つ咲いた
今日はもう八つ開いてる
冬が長かっただけに
春は足ばやで
辺りが急に明るくなる
水はつめたいけれど
ほら
太陽はこんなにゆっくり
空を散歩している
春はたしかに
この手で触れられるばかりにやってくる
新鮮な感動が空にも地にも
満ち満ちている
シベリウスの
あのいくつかの調べが思い出される
こんな風景の中で
こんな歓びの中で自然が生れて来たのだ



春にはまだまだ早いけれど、今日は日中ぽかぽかと気持ちのいいお天気でした。
1週間 雨が降らず、このままお天気くずれなければいいのにと思っていましたが、明日から天気予報は雪だるまマークです。
あまり積もりませんように。

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